バーチャルユーチューバーの投げ銭の金額が凄い?なぜこんな現象に

バーチャルユーチューバーの盛り上がりと共に、投げ銭で得た収益の金額も凄いことになっています。
ここまで活気づいているのは日本特有の現象。
動画視聴時間の長いアメリカや人口の多い中国のバーチャルユーチューバーを抑えて、日本人が投げ銭ランキングの上位を独占しているのです。
そこには日本ならではの文化が大きく関係しています。
ただし高額な金額を稼ぐのは限られた人のみだということも、同時に理解しておく必要があります。

世界ランキング上位の投げ銭の金額が凄い!

動画サイトでのライブ配信中にユーザーが送金する、投げ銭(スーパーチャット)システム。
ユーチューバーや芸能人によるライブ配信が定番でしたが、2018年頃からは2Dや3Dのアバターで登場するバーチャルユーチューバーが増加。
2021年時点の配信バーチャルユーチューバーは1万人以上となっています。
主な収益源となっている投げ銭の金額は高額で、ランキング上位の人の年間獲得金額は約9,000万円から2億2,000万円ほど。
中には2日で約1億円稼いだ人もいます。
ランキングの上位に入っている人の大半は日本のバーチャルユーチューバーです。
年間の獲得金額の世界ランキングでは、上位10人のうち7人が日本人という結果になっています。
参考元URL:https://playboard.co/en/youtube-ranking/most-superchatted-all-channels-in-worldwide-yearly

日本で投げ銭市場が活気づく理由

日本のバーチャルユーチューバーが高額な投げ銭を稼ぐのには「日本のアニメ文化が関係しているのではないか」と筆者は考えます。
アニメと言えば日本を代表する文化。
バーチャルユーチューバーもまた、アニメのような2Dや3Dのアバターで登場します。
そのため日本に多く存在するアニメ愛好家から受け入れやすいのです。
投げ銭を投げる理由としては、主に4つの理由が挙げられます。

  • 自分が見ているということを伝えたい
  • 単純に応援したい
  • 愛情を可視化したい
  • 他の視聴者への対抗心

投げ銭の金額は決まっていないことから、どちらかと言えば100円や500円などの少額の金額を投げる人が大半を占めます。
その場合は「押しのバーチャルユーチューバーを応援したい」という気持ちで投げ銭を送るケースが多いです。
しかし1万円から10万円、中には100万円の高額な金額を投げるつわものも。
高額な投げ銭をする人は熱狂的なファンや、他のファンよりも優位に立ちたいと考えている傾向にあります。

投げ銭が定着したきっかけ

バーチャルユーチューバーが増加しはじめたのは2018年頃。
投げ銭のシステムが日本人に定着したのは2020年頃です。
では2018年から2020年の間に一体何があったのでしょうか?
最も大きな変化はコロナウィルスの蔓延です。
自粛期間が必要になったことで外出する機会が減り、インドアの遊びをする人が増えました。
遊びの中でも特に人気だったのがゲームプレイです。
若年層からは自分の無人島を作るゲームが支持されていたのですが、大人から人気が高かったのはシューティングゲーム。
武器作成のために課金が必要になることが多いことから、課金に対する抵抗感が減った人が多いのです。

稼ぐユーチューバーには共通点がある

バーチャルユーチューバーならば誰でも高額な金額を稼げるというわけではありません。
名のある芸能人でも、少額の投げ銭しかしてもらえないこともあります。
投げ銭0円ということだってあるのです。
稼ぐバーチャルユーチューバーとの違いは、まず操作する側のスキルの問題です。
バーチャルユーチューバーの中にはユーチューブが流行する前から、他の動画コンテンツを利用して活動していた人も多数います。
長年の経験があるためユーチューブのライブ配信に移行しても、視聴者をスムーズに獲得することができたのです。
また他の動画コンテンツで活躍していたときのファンが、引き続き応援してくれるという強みもあります。

特別感を与えられるかが重要

投げ銭をした視聴者は、「自分の投げ銭が反映されているか」を気にします。
自分に置き換えて考えてみましょう。
例えばお気に入りのアイドルに投げ銭をしたときに「○○さん、スパチャ(投げ銭)ありがとう!」と言われたら、どんな気持ちになるでしょうか?
筆者ならば天にも昇るような気持ちになります。
熱烈なファンならば「もっと投げ銭して自分の存在を知ってもらおう」と思う可能性が高いです。
つまりどれだけ特別感を与えられるか、というのが重要なポイントなのです。
高額な金額を稼ぐバーチャルユーチューバーは、視聴者を高揚させるのが上手いです。

視聴者は裏の感情をキャッチしている

次にバーチャルユーチューバー自身が、楽しみながらライブ配信をしているか否かという点です。
画面に映っているのがアバターでも、操作しているのは人間です。
アバターは操作している人の分身なので、操作している側の感情がそのまま乗ります。
視聴者はその感情を敏感にキャッチするため、楽しそうにライブ配信していると幸せな気持ちになったり楽しい気持ちになったりするのです。
逆に「やらされている感」が出てしまっているライブ配信もあります。
例えば事務所から言われた通りのことしか喋らないなどです。
台本を読んでいるようで心がないように感じるため、視聴者の心は満たされません。
つまり「投げ銭で応援したい」という気持ちにもなりにくくなるのです。

まとめ

数年前からバーチャルユーチューバーの人気はうなぎ登りという現象に。
ライブ配信や投げ銭が定着し、視聴者はファンのグッズを購入するような感覚で気軽に投げ銭をするようになりました。
そのためバーチャルユーチューバーが獲得する金額は1億円を超えることも。
元々日本にはアニメという文化があるため、アバターのキャラクターが登場するバーチャル動画の世界を受け入れやすいのでしょう。
またスキルの高いユーチューバーが多いのも、高額な金額を得られる人が多い理由の一つです。
しかし世界ランキングの上位に入れるほど凄い金額の投げ銭を得られるのは限られた人だけ。
ほとんどの人は満足な収益を得られないのが実情です。
そのためもしこれからバーチャルユーチューバーを目指すのならば、厳しい現実があるということも把握しておく必要があります。

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