Excelのセキュリティ強化につながる?外部リンクやハイパーリンクを無効化するアドインの作成方法

はじめに

Excelの外部リンクやハイパーリンクに関する問題

Excelは、複数のファイル間でデータを共有するために、外部リンクやハイパーリンク機能を提供しています。これらの機能を使用することで、Excelファイル内のデータを他のファイルと共有することができます。

しかし、外部リンクやハイパーリンクは、いくつかの問題を引き起こす可能性があります。例えば次のような問題があります。

リンクが切れた場合にデータが失われる

外部リンクは、別のファイル内のデータを参照するために使用されます。しかし、参照元のファイルが移動されたり削除されたりすると、リンクは切れ、参照元のデータが失われる可能性があります。

ファイルサイズが大きくなる

外部リンクを使用すると、Excelファイルのサイズが大きくなる可能性があります。リンク先のファイルが非常に大きい場合、Excelファイルが不必要に重くなり、ファイルを開くのに時間がかかる可能性があります。

セキュリティ上の問題

外部リンクは、悪意のあるファイルやWebページへのリンクを含むことがあります。ユーザーがクリックすると、コンピューターにウイルスやマルウェアをインストールすることができます。

これらの問題を解決するために、外部リンクやハイパーリンクの有効性チェックを無効化するアドインを作成することができます。

解決策としてアドインを作成する方法について

アドインを使用することで、外部リンクやハイパーリンクの有効性チェックを完全に無効化し、Excelファイルのセキュリティを向上させることができます。

早速ですが、Visual Basic Editorで新しいモジュールを作成し、下記のコードを貼り付けてください。非常にシンプルです

下記のコードでは、 AskToUpdateLinks プロパティを False に設定し、 UpdateLinks プロパティを xlUpdateLinksNever に設定しています。これにより、外部リンクの有効性チェックが完全に無効化されます。

Sub DisableLinks()
    Application.AskToUpdateLinks = False
    ActiveWorkbook.UpdateLinks = xlUpdateLinksNever
End Sub

保存するファイルタイプを「Excelアドイン」として設定するために、以下の手順を実行します。

Excelの「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」を選択し、保存するファイルの場所を選択し、ファイル名を「DisableLinks.xlam」と入力し「ファイルの種類」ドロップダウンメニューから「Excelアドイン」を選択し「保存」ボタンをクリックします。

Excelのメニューから「ファイル」タブを選択し、「オプション」をクリックします。次に、「アドイン」を選択し、「参照」ボタンをクリックして、保存したExcelアドインファイルを選択します。これにより、アドインをExcelに追加することができます。

アドインの適用範囲をすべてのExcelファイルに拡張する方法

Excelのアドインフォルダーに移動する

保存したアドインファイルをExcelのアドインフォルダーに移動する必要があります。アドインフォルダーは、Excelのファイルタブの「オプション」メニューで確認できます。

すべてのExcelファイルにグローバルアドインを適用する

Excelのアドインフォルダーに移動した後、アドインをすべてのExcelファイルに適用する必要があります。これには、Excelの「ファイル」メニューから「オプション」を選択し、「アドイン」をクリックします。次に、「管理」の「Excelアドイン」を選択し、「移動」ボタンをクリックします。グローバルアドインを選択し、「OK」をクリックします。

これで、すべてのExcelファイルでアドインが適用されるようになります。ただし、グローバルアドインが無効になる可能性があるため、注意する必要があります。また、アドインを使用するには、Excelのセキュリティ設定を変更する必要がある場合があります。

注意事項とセキュリティ設定の変更方法

Excelの外部リンクやハイパーリンクの有効性チェックを完全に無効化するアドインを作成して、すべてのExcelファイルに適用することができます。ただし、以下の注意事項に留意する必要があります。

グローバルアドインが無効化される可能性があること

Excelは、グローバルアドインを無効にするセキュリティ機能を持っています。この機能により、Excelのマクロセキュリティレベルが高い場合には、グローバルアドインが無効になる可能性があります。この場合、アドインを適用するには、セキュリティ設定を変更する必要があります。

セキュリティ設定を変更する方法

Excelのマクロセキュリティレベルを変更することで、グローバルアドインを有効にすることができます。セキュリティ設定を変更するには、以下の手順を実行します。

  • Excelを開く
  • 「ファイル」メニューを選択し、「オプション」をクリックします。
  • 「セキュリティセンター」を選択し、「セキュリティセンターの設定」をクリックします。
  • 「マクロの設定」を選択します。
  • 「マクロの設定」ダイアログボックスで、必要なマクロのセキュリティレベルを選択します。一般的に、グローバルアドインを使用するには、セキュリティレベルを「中」に設定する必要があります。ただし、この設定はセキュリティに関するリスクを増加させる可能性があるため、注意が必要です。
  • 「OK」をクリックして設定を保存します。

これで、グローバルアドインが無効にならないようにすることができます。ただし、注意してセキュリティ設定を変更し、アドインを使用することをお勧めします。

まとめ

Excelの外部リンクやハイパーリンクの有効性チェックを無効化するアドインを作成することには、以下のようなメリットがあります。

  1. 無駄な確認作業を削減 外部リンクやハイパーリンクの有効性チェックが常に行われると、Excelファイルを開くたびに確認ダイアログが表示され、無駄な作業が増えます。アドインを作成することで、この確認作業を自動的に無効化することができます。これにより、作業効率が向上することが期待できます。
  2. セキュリティを向上させる 外部リンクやハイパーリンクには、悪意のあるコードを含むことがあるため、これらの機能を完全に無効化することで、セキュリティを向上させることができます。アドインを使用することで、悪意のあるファイルを開いてしまう可能性を低減することができます。
  3. 作業の自動化 アドインを作成することで、Excelファイルの外部リンクやハイパーリンクの有効性チェックを自動的に無効化することができます。これにより、作業の手動部分を削減することができ、作業効率を高めることができます。

以上のようなメリットがあるため、Excelの外部リンクやハイパーリンクの有効性チェックを無効化するアドインを作成することは、作業の効率化やセキュリティ強化など、さまざまな面で有益かと思うのでぜひ試してみてください。

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