CLOUD / COMPUTE ENGINE / 2026.09.28
C4DでHyperdisk Throughputが一般提供。性能設計は、容量・ディスク・VMをセットで考えます。
分析基盤やログ処理では、CPUより先に永続ディスクの転送量がボトルネックになることがあります。スループットは「1秒に転送できるデータ量」、IOPSは「1秒に処理できる読み書き回数」です。大量の連続データを扱う処理と、小さなランダム読み書きが多いデータベースでは、必要な特性が違います。
今回の変更はHyperdisk Throughputそのものの新製品発表ではなく、C4Dマシン系列での一般提供です。Google CloudのCompute Engineリリースノートに9月28日付で掲載されています。[^release] 既存のC4Dを選定候補にしているチームは、ディスク種別の比較を見直せます。実際に利用できるゾーンや構成は、作成前にコンソールまたはCLIで確認してください。
Google Cloudの仕様では、容量を x TiBとすると、設定可能なスループットは下限が max(20, 5x)、上限が min(90x, 2400) MiB/sです。2TiBで最大180MiB/s、10TiBで最大900MiB/s、27TiBで最大2,400MiB/sになります。IOPSを直接指定する方式ではなく、設定スループット1MiB/sにつき4 IOPSが割り当てられます。[^type]
| 構成 | 容量による最大設定値 | VMの上限 | 設計上の頭打ち |
|---|---|---|---|
| 2TiB + c4d-standard-8 | 180 MiB/s | 800 MiB/s | 180 MiB/s |
| 10TiB + c4d-standard-8 | 900 MiB/s | 800 MiB/s | 800 MiB/s |
| 10TiB + c4d-standard-16 | 900 MiB/s | 1,200 MiB/s | 900 MiB/s |
VM上限は複数ディスクの合計にも関係します。上の800/1,200MiB/sはGoogle CloudのHyperdisk Throughput向けC4D表にある値です。最大値を達成できる保証ではありません。ブロックサイズや並列度など、ワークロード側の条件も影響します。[limits][performance]
例えば10TiBの順次読み書きワークロードで800MiB/sを狙う場合、容量上限900MiB/sの範囲内です。c4d-standard-8のVM上限は800MiB/sなので、まず小規模な検証を行い、転送量と遅延を測ります。[^limits] 設定例は次のとおりです。プロジェクト、ゾーン、費用の承認を済ませてから実行してください。コマンドは記事執筆時点で実行していない例です。[^create]
gcloud compute disks create analytics-throughput \
--zone=YOUR_ZONE \
--type=hyperdisk-throughput \
--size=10240GB \
--provisioned-throughput=800
作成後はC4D VMへアタッチし、ファイルシステムを準備してアプリの実I/Oで測定します。容量だけを増やしてもVM上限が先に当たることがあります。逆にVMだけ大きくしても、容量に応じたディスク設定上限は増えません。
C4Dの採用を決める前に、同じデータセットでHyperdisk Balancedなどの代替案と実測スループット、p95遅延、月額費用を比較してください。これは公式な推奨順位ではなく、今回の仕様から導く編集上の提案です。仕様と提供ゾーンは更新されうるため、導入時に公式文書を再確認してください。
最終確認日:2026年9月29日(日本時間)。発表日(9月28日)と記事公開日(9月29日)は異なります。
[^release]: Google Cloud: Compute Engine release notes(2026年9月28日) [^type]: Google Cloud: About Hyperdisk Throughput [^limits]: Google Cloud: Performance limits for machine series that support Hyperdisk [^performance]: Google Cloud: Hyperdisk performance overview [^overview]: Google Cloud: Hyperdisk overview [^create]: Google Cloud: Create a new Hyperdisk volume