AIが書くコードが増えるほど、完成後にまとめて検査する方法ではレビューが追いつきません。Googleは2026年9月19日、コードを登録する前の小さな差分をAIエージェントで常時検査し、構造解析で裏取りしてから修正案まで作る社内パイプラインを公開しました。
<style> .ma-hero,.ma-note,.ma-flow{padding:1.2rem;margin:1.5rem 0;border:1px solid #c7d7ef;border-radius:16px;background:#f1f6ff;color:#172b4d}.ma-hero p:last-child,.ma-note p:last-child{margin-bottom:0}.ma-grid{display:grid;grid-template-columns:repeat(auto-fit,minmax(min(100%,210px),1fr));gap:12px;margin:1.5rem 0}.ma-card{padding:1.1rem;border:1px solid #c7d7ef;border-radius:14px;background:#fff;color:#172b4d}.ma-card strong{display:block;font-size:1.55rem;color:#2855a6}.ma-flow ol{padding-left:1.3rem}.ma-flow li{margin:.75rem 0}.ma-table{overflow-x:auto;margin:1.5rem 0}.ma-table table{width:100%;min-width:680px;border-collapse:collapse}.ma-table th,.ma-table td{padding:.8rem;border:1px solid #c7d7ef;text-align:left;vertical-align:top}.ma-table th{background:#e4edfb}.ma-note{background:#fff5e8;border-left:5px solid #b65c12}.ma-bars{display:grid;gap:.75rem;margin:1.5rem 0}.ma-bar{display:grid;grid-template-columns:8rem 1fr 4rem;gap:.6rem;align-items:center}.ma-track{height:14px;background:#dce5f2;border-radius:999px;overflow:hidden}.ma-fill{height:100%;background:linear-gradient(90deg,#2867c7,#19a7a0);border-radius:999px}.ma-caption{font-size:.9rem;color:#53657a}@media(max-width:560px){.ma-bar{grid-template-columns:1fr 3.5rem}.ma-track{grid-column:1/-1;grid-row:2}} </style>① 大規模な一括検査ではなく、変更差分をpre-submitで小さく検査します。
② AIの指摘をAST・コールグラフ・安全規則で検証し、到達可能性を確かめます。
③ 自動修正は人のレビューに戻し、Mantis自体は隔離環境でのみ試します。
Googleの説明では、数億行規模のインフラコードについて「すべてのコード変更」を継続的に検査し、月に数百件の脆弱性がコードベースや本番環境へ入るのを防いでいるとしています。重要なのは、モデル単体の性能ではなく、次の層を分離している点です。
注意:同一条件の外部ベンチマークではなく、Google社内の一部運用結果です。自社環境で同じ数値になる保証はありません。
開発、スキャン、トリアージの各エージェントについて、ルール・コンテキスト・実行基盤を分けるのがポイントです。同じAIに発見から最終判定まで任せると、最初の思い込みを後段が追認する危険があります。
GoogleがApache-2.0で公開するMantisは、特定のモデルや技術スタックに固定されないマルチエージェント型の参照ツールキットです。
| 工程 | Mantisの役割 | 人が定義するもの |
|---|---|---|
| 理解 | 履歴、構造、過去の修正を要約 | 資産の重要度、信頼境界 |
| 発見 | 脅威モデルと仮説を作り、調査 | 対象範囲、除外条件 |
| 検証 | 重複排除、批評、再現テスト | 脆弱性の受入基準 |
| 修正 | パッチ作成と敵対的な再テスト | レビュー、マージ判断 |
| 優先度 | 共通基準で深刻度を較正 | 自社のリスク許容度 |
Googleの別の解説では、階層的なセキュリティ要約により、大規模リポジトリの構造的な文脈を保ちながらトークン使用量を85%以上削減したとしています。一方、一般的な雑なAIスキャンの真陽性率が7%未満になる場合もあると指摘しており、単純にLLMへリポジトリを渡すだけでは不十分です。
試験時は「何件見つけたか」よりも、次の指標を同じテストセットで追うと判断しやすくなります。
MantisはGoogleの正式サポート製品ではなく、デモ目的で本番利用向けではありません。
自律生成コードは予期せぬ動作をするため、本番システム、機密データ、内部ネットワークへ接続できる環境では実行しないでください。発見とパッチはセキュリティ専門家が検証する必要があります。
セキュリティチームはリリース前の「最後の門」から、脅威モデルと検証ルールを整備するプラットフォーム運営へ役割が変わります。開発者には早いフィードバックが返り、修正コストを下げられる可能性があります。ただし、導入効果を決めるのはモデル名よりも、差分の小ささ、局所的な文脈、構造的な裏取り、隔離、そして人の承認です。
Google公表値の再現可能な評価データ、言語別の検出性能、サンドボックス脱出への耐性、生成パッチが新たな欠陥を持ち込む割合に注目します。企業導入では、AIレビュー件数ではなく、本番流出率と修正までの時間が実際に改善したかで評価すべきです。
最終確認日:2026年9月20日